
【はじめに】「見た目がきれい」は安心材料にならない時代へ
「我が家はまだ築15年。雨漏りもしてないし、見た目もキレイだし、まだ点検なんて早いだろう」
そう思っていませんか?実はこの“まだ大丈夫”という油断こそが、最も深刻な住宅トラブルを引き起こす火種になるのです。
建物の経年劣化は、目に見えないところから静かに、しかし確実に進行します。そしてその劣化に気づかず放置すれば、ほんの数万円で済んでいた修繕費が、数十万円、数百万円にまで跳ね上がることも珍しくありません。
本記事では、実際にあった「築15年の住宅で修繕費が5倍に跳ね上がった」事例を中心に、経年劣化がもたらすリスクとその予防策を徹底的に解説します。
1:築15年は“劣化の始まり”ではなく“見直しのタイミング”

住宅の部材や素材には、メーカーが定めた「耐用年数」や「メンテナンス推奨年数」があります。これはあくまで“目安”であり、実際には気候や立地条件、使用状況によって劣化スピードは大きく異なります。
▼ 築15年前後で劣化が始まりやすい箇所の例
| 部位 | 劣化内容 | 推奨メンテナンス時期 |
|---|---|---|
| 屋根材(スレート・瓦) | 色あせ・ヒビ・浮き | 10〜15年ごとに点検・塗装または交換 |
| シーリング(目地) | ひび割れ・剥がれ | 10〜12年で打ち替え |
| 外壁塗装 | 色あせ・チョーキング現象 | 10〜15年で再塗装 |
| 雨樋 | たわみ・詰まり・外れ | 10〜15年で部品交換 |
| 軒天・破風板 | 腐食・剥がれ | 15年前後で点検・部分補修 |
| 基礎・土台 | クラック・白蟻被害 | 定期点検が必要(5〜10年ごと) |
築15年という時期は、「劣化が始まるかどうか」ではなく、「既に劣化が進んでいるかもしれない」と疑うべきタイミングなのです。
2:築15年の住宅で発見された“見えない劣化”の連鎖

◆ 点検で見つかった劣化箇所と状態
- 屋根スレートの浮き・割れ
→ 雨水が浸入し、下地の防水シートが劣化。数ヵ所にカビ発生。 - 棟板金の浮きと釘の抜け
→ 台風時にバタついていたが、見逃していた。 - シーリングの硬化・割れ
→ 外壁目地から水が染み込み、内側の断熱材が湿気を含んでいた。 - 外壁の色あせ・チョーキング現象
→ 塗膜が劣化しており、防水機能が失われていた。 - 軒天の一部剥がれ・雨染み
→ 雨水が伝って滞留し、腐食が進行していた。 - 床下に白蟻の痕跡
→ 基礎の隙間から侵入、断熱材を一部食害。 - 室内天井裏に黒カビ
→ 換気不良と結露が原因。断熱材も湿っていた。
◆ 修繕にかかった費用の比較
| 項目 | 本来の予防コスト | 劣化放置後の実費 |
|---|---|---|
| 屋根の塗装・補修 | 約25万円 | 葺き替えで約90万円 |
| シーリング打ち替え | 約15万円 | 外壁再塗装込みで約65万円 |
| 軒天・破風補修 | 約10万円 | 腐食部分全交換で約35万円 |
| 白蟻対策 | 定期点検無料 or 5万円前後 | 駆除+木材交換で約40万円 |
→ 合計:本来なら55万円前後 → 実際は約230万円に拡大(修繕費5倍以上)
3:“まだ大丈夫”のまま10年放置するとこうなる

もしこの住宅が、あと5年放置されていたとしたらどうなっていたでしょうか?
- 屋根の構造材が腐って雨漏りが天井に到達
- 外壁の下地にカビと腐朽菌が繁殖
- 白蟻が土台まで侵食し、建物全体の耐震性低下
- 結露による断熱材の劣化で冷暖房効率が悪化
…こうした被害が進行すれば、部分補修ではなく“リノベーション”レベルの工事が必要になり、修繕費は500万円以上に跳ね上がる可能性もあります。
4:今からできる“3つの現実的な対策”
✅ 対策①:築年数に応じた無料点検の活用
プロによる点検で、見えない被害を“早期発見”できます。
特に外壁・屋根・基礎・床下は、自分で見ても分からないことが多いため、丸山建設よる無料点検を活用しましょう。
点検頻度の目安:
- 築10年:初回点検(外装中心)
- 築15年:総合点検(屋根・外壁・基礎・床下)
- 築20年:設備含めた本格診断を推奨
✅ 対策②:小さな劣化こそ“すぐに補修”が鉄則
「あと数年もつだろう」と放置した劣化ほど、高額化するリスクが高まります。
小さなクラックや雨染み、シーリングの剥がれといった初期症状にこそ、即対応することが住宅寿命とコストの分岐点になります。
✅ 対策③:火災保険・地震保険の賢い活用
自然災害が引き金となった被害(風災・雪害・地震など)は、火災保険・地震保険が適用される可能性があります。
被害状況によっては自己負担ゼロで修繕できるケースもありますので、プロに調査・申請サポートを依頼するのが安心です。
5:「住宅は買って終わり」ではなく、「守ってこそ資産」
住宅は建てて終わりではなく、住み続けてこそ“資産価値”が保たれます。
しかし、放置された劣化は資産どころか、“負債”へと変わってしまうことさえあります。
売却時や相続時に「状態が悪くて評価が下がる」「補修前提で値引きされる」といったケースも多いため、点検とメンテナンスは“将来への投資”と捉えることが重要です。
✅ 最後に:丸山建設では“築年数別の無料点検”を実施中!

丸山建設では、築10年・15年・20年ごとの無料点検を実施しています。
点検内容は、以下のように多岐にわたります。
- 屋根材・板金・下地のズレや劣化
- 外壁のひび割れ・塗膜剥がれ
- 雨樋の破損・詰まり
- 軒天・破風板の腐食
- 床下の白蟻・湿気・基礎クラック
- 室内天井裏の結露や断熱材の状態
点検結果は写真付きでご報告し、必要に応じて保険申請のサポートや修繕のご提案も可能です。
「気になるけど、どこに相談すれば…」という方は、ぜひ一度丸山建設へお気軽にご連絡ください。
“まだ大丈夫”と思ったその時こそ、点検すべきタイミングです。
劣化を早期に見つけ、最小のコストで最大の安心を得られるよう、私たちが全力でサポートいたします!
