
地震のあとに見つかる「小さなひび」、実は要注意
さいたま市は地盤が比較的やわらかい地域が多く、地震の揺れを強く感じやすい場所もあります。
地震のあと、「家の基礎にうっすらひびが入っている」と気づくご家庭は少なくありません。
見た目は小さなひびでも、放っておくと雨水が入り、鉄筋のサビや構造のゆがみにつながることがあります。
そのままにしておくと、家全体の耐久性が下がり、将来的な修繕費が高くつくこともあります。
なぜ地震で家の基礎にひびが入るのか?

地盤のゆるみと家の重さのバランスがくずれる
地震が起きると、地面が一瞬で大きく動きます。
さいたま市のような粘土質の地盤では、揺れが伝わりやすく、家の重さを支える力が不均一になります。
この「力のバランスのくずれ」が、基礎部分に負担をかけ、ひび割れを起こす原因になります。
コンクリートの経年劣化も影響
家の基礎に使われているコンクリートは、長い年月で乾燥や温度変化の影響を受け、少しずつ弱くなります。
そこへ地震の揺れが加わると、ひびが入りやすくなるのです。
施工時の誤差や鉄筋のサビ
過去の施工でコンクリートの密度が十分でなかったり、鉄筋がサビている場合も、ひび割れの原因になります。
特に築20年以上の住宅では、こうした「見えない劣化」が進んでいることもあります。
ひびを放置しない!修復と予防のポイント

1. まずは専門業者に点検してもらう
自分で判断するのは難しいため、地震後は一度、専門業者に基礎の点検を依頼しましょう。
ひびの幅や深さ、位置をチェックしてもらうことで、修繕が必要かどうかがはっきりします。
2. 小さなひびでも「防水処理」が重要
髪の毛ほどの小さなひびでも、水が入ると内部で鉄筋がサビてしまいます。
その前に、専用の補修材で防水処理を行うことで、ひびの拡大を防ぐことができます。
3. 家のまわりの水はけを見直す
基礎のひび割れは、雨水や排水のたまりやすさとも関係します。
家のまわりの地面が低くなっている場所や、雨どいの水が基礎に当たる場所は、水はけを改善しておきましょう。
4. 定期的なメンテナンスで予防する
屋根や外壁と同じように、基礎も定期的な点検が大切です。
5〜10年に一度はプロの診断を受けることで、地震によるダメージを早めに発見できます。
早めの点検と予防が家を守るカギ

地震のあとに見つかる「小さなひび」は、将来の大きなトラブルの前触れかもしれません。
さいたま市のように地盤の揺れやすい地域では、基礎の健康チェックがとても重要です。
放置せず、早めに専門家に相談することで、家の寿命を延ばし、安心して暮らし続けることができます。
「見えない場所こそ、気づいたときに手を打つ」――これが、地震に強い住まいを守る第一です。
