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屋根のメンテナンスを30年放置すると取り返しがつかない?屋根材別の劣化症状と修繕のポイントを解説

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屋根のメンテナンスを30年放置すると取り返しがつかない?屋根材別の劣化症状と修繕のポイントを解説

住宅を建ててから30年──
「まだ屋根を一度も直したことがない」「見た目は大丈夫そうだから点検はしていない」
そんな方は要注意です。

屋根は、私たちの生活を守る家の“盾”のような存在。
雨、風、雪、紫外線、気温差といった過酷な自然条件の中で、24時間365日働き続けています。

その一方で、地上からは見えにくく、室内への影響が出るまで異変に気づかれにくいため、30年もの長期間メンテナンスされていない屋根には、想像以上のダメージが蓄積されていることも珍しくありません。

この記事では、屋根を30年間放置した場合に起こる劣化の実態を、屋根材別に詳しく解説し、それぞれの対処法やおすすめの修理方法も紹介していきます。

◆ 30年間メンテナンスしないとどうなるの?

屋根を30年間放置した場合、以下のような深刻な問題が発生する可能性があります。

  • 屋根材のひび割れ・脱落
  • 防水シートの破れによる雨漏り
  • 下地の木材腐食・カビ・シロアリ被害
  • 断熱性の低下による光熱費の増加
  • 建物構造へのダメージ

最初は小さな劣化でも、年月とともに確実に進行し、気づいたときには高額な修理が必要になることも少なくありません。

◆ 屋根材別に見る「30年後の姿」と対処法

屋根材別に見る「30年後の姿」と対処法1

【1】瓦屋根(和瓦・陶器瓦)

▼ 30年放置すると…
瓦そのものは耐久性が高く、50年以上持つ場合もあります。
しかし、棟瓦のズレ、漆喰の崩れ、下地の腐食など、瓦以外の部分の劣化が進行します。
漆喰が崩れたまま放置すると、瓦がズレてすき間ができ、雨水が侵入しやすくなります。

📷 写真例:棟瓦がズレている状態

▼ 対処法

  • 漆喰の補修(5年〜10年ごとが理想)
  • 瓦の差し替え・再固定
  • 葺き直し(瓦は再利用し、下地や防水紙を交換)

🔧 ポイント:
瓦が割れていなければ、葺き直し工事でコストを抑えることができます。
しかし、30年放置していた場合は下地(野地板や防水シート)の全面交換が必要なケースが多いです。

屋根材別に見る「30年後の姿」と対処法2

【2】スレート屋根(カラーベスト・コロニアル)

▼ 30年放置すると…
スレート屋根の寿命は一般的に20~30年。
30年放置された屋根は、表面の塗膜が完全に剥がれ、素材がボロボロに劣化、割れや反り、欠けが多発している状態です。
防水性能はほとんど失われており、内部への雨水浸入が進んでいる可能性が高いです。

📷 写真例:スレートが色褪せ、剥がれている状態

▼ 対処法

  • 葺き替え(古い屋根材を撤去し、新しい屋根材を施工)
  • カバー工法(既存屋根の上から新しい屋根材をかぶせる)

🔧 ポイント:
耐久性が失われたスレート屋根は塗装では補えません。
30年以上経過しているなら、迷わず「葺き替え」か「カバー工法」の選択が現実的です。

屋根材別に見る「30年後の姿」と対処法3

【3】金属屋根(トタン・ガルバリウム鋼板など)

▼ 30年放置すると…
トタン屋根の場合、15〜20年が寿命とされ、30年も放置するとサビが進行し、穴が空いたり雨漏りしたりしている状態です。
ガルバリウム鋼板であっても、30年ノーメンテナンスでは表面塗膜の劣化や、固定部のゆるみ・腐食が進んでいる可能性があります。

📷 写真例:トタン屋根に多数の赤サビが広がっている様子

▼ 対処法

  • 金属屋根の葺き替え(撤去+新規設置)
  • カバー工法(ガルバリウムなど耐久性の高い素材を重ね葺き)

🔧 ポイント:
サビが構造材まで到達していると、部分補修では間に合いません。
特にトタン屋根の30年放置は、葺き替えが基本対応です。


【4】アスファルトシングル

▼ 30年放置すると…
アスファルトシングルは安価で柔軟性がある反面、耐久性は15〜25年程度
30年放置すると、表面の粒が剥がれ、めくれ・破れが広範囲に進行
強風や豪雨で簡単に飛ばされ、雨漏りの原因になっていることが多いです。

▼ 対処法

  • 完全な葺き替え
  • カバー工法(軽量な金属屋根との組み合わせが◎)

🔧 ポイント:
アスファルトシングルは剥がれやすいため、カバー工法との相性が良いとは言えません。
劣化が激しい場合は全面葺き替えの方が安心です。

◆ 放置期間が長いほど「費用も手間も倍増」

放置期間が長いほど「費用も手間も倍増」

「雨漏りしてから対処すればいい」と考えている方もいるかもしれませんが、実は最も費用がかかるのは“雨漏り後の修繕”です。

屋根から雨水が侵入すると、天井や壁のクロス張替え、断熱材の交換、木材の補強、カビ処理など、屋根以外の修理も必要になるため、費用が数十万円〜100万円以上に跳ね上がることもあります。

◆ では、どうすればいいの?

では、どうすればいいの?

◎ 対策①:定期点検を受ける(築10年・20年・30年で区切って)

点検は無料で行えるため、早期発見がコスト削減の鍵です。

◎ 対策②:塗装や補修をこまめに行う

塗膜の劣化は屋根の劣化スピードを速めます。10〜15年おきの塗装で防水性を維持しましょう。

◎ 対策③:必要な時期に「葺き替え」や「カバー工法」を選ぶ

30年近く経った屋根は、部分補修では済まない場合が多いため、計画的に屋根リフォームを検討することが大切です。

◆ まとめ:屋根は“見えない場所”だからこそ、見逃さない

屋根は“見えない場所”だからこそ、見逃さない

30年間メンテナンスされていない屋根は、見た目以上に深刻な劣化が進んでいる可能性があります。
素材によって寿命や劣化の進み方は違いますが、どの屋根材でも30年放置はリスクが高いことに変わりありません。

家を守る屋根のメンテナンスは、「後回しにすればするほど高くつく」のが現実です。


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ハレイロ
丸山建設(株)編集部
この記事は、丸山建設(株)の編集部で作成されました。
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