
地震のあと、家の基礎にひびを見つけて不安になる家庭が増えています
近年、さいたま市周辺でも小さな地震が増えています。
地震のあと、家の基礎に「うっすら線のようなひび」を見つけて、
「これって大丈夫なの?」と心配するご家庭が多くあります。
見た目が小さくても、放っておくと雨水が入り込み、
基礎の中の鉄筋がサビて家の強度が下がるおそれがあります。
そんなときに頼りになるのが地震保険です。
地震保険で基礎のひびは直せるの?

保険の対象を正しく理解しよう
地震保険は、地震や津波などによる「損害」を補うための保険です。
しかし、「基礎のひび」がすべて対象になるわけではありません。
保険会社は、損害の程度を「全損・大半損・小半損・一部損」に分けて評価します。
基礎のひびだけでは「一部損」と判定されることが多く、
支払われる保険金の金額も被害の程度によって変わります。
さいたま市の住宅は地盤の特徴にも注意
さいたま市は地盤のやわらかいエリアが多く、
同じ震度でも地域によって揺れの強さや損傷の出方が違います。
軽い地震でも基礎にひびが入りやすい場所もあるため、
「保険の対象になるかわからない」と思っても、まずは調査を受けることが大切です。
地震保険を使って基礎のひびを補修する流れ

1. まずは安全確認と写真撮影
地震のあと、基礎や外壁にひびを見つけたら、
すぐにその部分をスマートフォンなどで写真に残しておきましょう。
時間がたつと、どの地震でできたひびか分からなくなってしまいます。
2. 保険会社または代理店に連絡する
地震保険を契約している保険会社や代理店に電話し、
「地震で家の基礎にひびが入った」と伝えましょう。
担当者が調査の日程を調整してくれます。
3. 調査員(鑑定人)が現地を確認
保険会社が手配した調査員が家を訪れ、
ひびの位置や深さ、建物全体の被害を確認します。
調査のときには、地震の発生日や写真を見せるとスムーズです。
4. 判定結果と保険金の支払い
調査のあと、損害の程度が判定されます。
もし「一部損」以上と認められた場合は、
契約内容に応じて保険金が支払われ、補修費用に充てることができます。
5. 専門業者による補修工事
保険金を受け取ったら、信頼できるリフォーム業者に依頼して補修を行います。
コンクリートの補修材や防水剤でひびをふさぎ、
再発を防ぐために基礎まわりの排水や地盤状態も見直すと安心です。
申請で損をしないためのポイント

- 地震直後に必ず写真を撮ること
証拠写真があると、申請がスムーズになります。 - 複数の業者や調査員の意見を聞くこと
ひびの原因が「地震」か「経年劣化」かで保険の可否が変わります。
専門家の意見を比べて判断しましょう。 - 自己判断で修理を始めないこと
修理をしてしまうと、被害の状態がわからなくなり、
保険金が受け取れなくなる場合があります。
早めの連絡と正しい手順で、大切な家を守ろう

地震のあとに見つけた小さなひびでも、放置すると家の寿命を縮める原因になります。
さいたま市のように地盤がやわらかい地域では、
地震保険をうまく活用して、早めに補修することが大切です。
「このひび、保険で直せるのかな?」と迷ったら、
まずは写真を撮り、保険会社と専門業者に相談しましょう。
正しい流れを知っておくことで、修繕費の負担を減らし、
家族の安心を長く守ることができます。
